内痔核・外痔核・内外痔核それぞれの手術
CONTENTS
内痔核の手術について
切らずに治す、ALTA療法(アルタ療法)
▼内痔核の状態
内痔核は、硬化療法で切らずに治せます。内痔核四段階硬化療法(ALTA療法/アルタ療法)は、痔に直接、ジオン注という薬剤を注射することで痔核を治療します。
ジオン注の主成分は、植物のミョウバンです。四段階とは1つの痔核を四つの区画に分けて、ジオン注を偏りなく注射します。注射直後から痔核への血流は遮断され、無菌性の炎症を起こし、その修復過程で痔核は繊維化し縮小していきます。1回目の排便から出血や脱出がなくなり治療効果を実感していただけると思います。
切らずに治す、痛みを伴わない内痔核の日帰り手術
注射自体も痛みを感じることのない粘膜・粘膜下層に行いますので痛みは伴いません。ただし痔核が腫れてくる違和感を感じる方はお見えになります。所要時間は5分から10分程度。もちろん日帰りでできる治療で、治療後1時間休憩していただき、お車の運転でも帰宅できます。帰宅後はすぐに日常生活に戻れ、仕事を休む必要がありません。治療後は、通常翌日・1週後・1か月後の診察で終了となります。
ALTA療法(アルタ療法)切除手術まで必要ない患者様によい適応の治療法
痔核の治療概念は、ALTA療法/アルタ療法の登場によって大きく変化しました。これまでの痔の治療法は、薬物療法か痔核の切除手術でしたが、低侵襲のALTA療法の登場で、これまで長年薬物治療を行っていた患者さんで手術をするまでひどくない患者さんも、ALTA療法のよい適応と考えています。
ALTA療法/アルタ療法(内痔核四段階硬化療法)の適応について
内痔核は大きくなると肛門内の皮膚部分ごと一緒に肛門の外へ脱出してくるようなります(肛門管内外痔核)。ALTA療法の効果が期待できるのは内痔核のみで、肛門管内外痔核や外痔核には効果が期待できません。ある程度までの肛門管内外痔核であればALTA療法で内痔核を縮小させれば、肛門管内に引き込ませることが可能です。肛門管内外痔核が大きかったり、外に出っ放しになった外痔核に関しては追加治療を検討します。
四段階注射法とその効果
正常な肛門と、内痔核の肛門を比較
▲正常な肛門 | ▲内痔核 |
内痔核硬化療法剤 ジオン注の四段階注射
内痔核症状を4区画に分けて「内痔核硬化療法剤 ジオン注」を投与します。これをALTA療法(アルタ療法)といい、内痔核を硬化縮小させていきます。
▼四段階注射区画について
四段階注射後の効果
「内痔核硬化療法剤 ジオン注」投与後、徐々に痔核が縮小することにより治療が進行します。
▲ジオン注投与早期 | ▲ジオン注投与1ヶ月後 |
内外痔核の手術について
内外痔核の状態
従来であれば、大きな痔核に対しては、内痔核成分と外痔核成分を区別することなく一塊に切除していたので、欠損部分がかなり大きくなり、痛みや術後出血の可能性など患者さんの負担が大きいものでした。
マイクリニック大久保では、内痔核成分にはALTA療法を行い、ALTA療法の効果が乏しい外痔核成分のみに分離結紮術を追加するALTA併用法/アルタ併用法で、より低侵襲で根治性のある手術を行っています。ALTA療法の部位に痛みはなく、外痔核成分に対する傷が小さいため、術後の痛みや体への負担が少なくてすみます。結紮した部位は2週間以内に自然と脱落し、術後1ヶ月には傷はふさがります。傷の治ったあとが小さく、軟らかいのが特徴です。もちろん日帰り手術で、術後1時間で帰宅可能です。仕事もお休みされず、翌日普通に出勤される方がほとんどです。中には翌日にゴルフをしたり、走ったりされる方も・・。
ALTA併用法/アルタ併用法
ALTA療法+分離結紮術(ぶんりけっさつじゅつ)
分離結紮を併用することで、従来の切除手術と比べて傷が小さくてすみ、手術後の痛みを軽く、治りを早くすることができます。
ALTA療法のみでは治療できない場合でもなるべく傷を小さく、手術後の痛みが少なくなるように工夫を重ねており、その蓄積してきたノウハウがあるからこそ、手術にかかる時間はわずか10分、手術後1時間でお帰りいただけます。